ブリッジのやり変えのためのインプラント

欠けてしまった、前歯のブリッジのやり変えを希望して来院されました。

ブリッジの再治療をするにあたり、全部がつながっているため、

  • やり変えが大掛かりになる。
  • ブリッジを支える歯が虫歯や歯周病でボロボロになっており、ブリッジのやり変えではなく、入れ歯かインプラントの支えも必要になってくる可能性がある。
  • 残せる歯を、なるべく抜かずに再生させる必要がある。

これらを考慮して、治療を進める必要があるため、十分な検査を行い、治療の診断、計画を立て、治療を行いました。

 

 

治療としては、

  • なるべく歯を抜かずに残す
  • 虫歯と歯周病とかみ合わせをきちんと治す
  • 将来、今回の治療のきっかけのように、歯のどこかにトラブルが生じた場合、その部分だけ簡単に治療やリカバーなどのトラブル解決ができるようにしておく。

以上の点を含めて治療を行いました。

 

上下のブリッジを外し、腐ってしまって、残せない歯以外は、すべて、なるべく抜かずに残し、虫歯や、歯周病をきちんと治療し、さらに、それらの歯が、治療後、長く健康な状態に保てるよう、歯が、もともと無かった部分と腐ってしまっていた部分にのみ、にインプラントを入れ、治療を終えました。

治療は、1本づつの歯になっているため、日々のお手入れもしやすく、万が一、どこかの歯が悪くなっても、その部分だけ治療すればいいだけのメンテナンスがしやすい状態にして完了しました。

 

 

 

インプラント治療の際の骨密度の評価

丈夫で安定したインプラント治療を行うには、治療の前に、その部分の骨の評価が重要であり、術前に、その骨の状態を把握しておくことで、最適な手術方法が選択され、より安全で確実なインプラントの手術が可能になります。

その際、クリニックでは、院内で撮影したCTをインプラント治療シュミレーションソフトで分析し、下記のような評価法と対比させ、骨の状態を判断に用いています。

ハウスフィールド値

骨の評価を5段階に分類し、その情報をもとに、手術方法を微妙に変化させます。

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たとえば、このインプラントをいれる部分の骨は、mean 932となっているため、D2の十分な骨の硬さがあるため、安定したインプラントになりやすく、また、インプラントが安定するのに、短期間で済むことがわかり、インプラントの治療の期間が短くて済むと予測できます。

また、患者様のインプラント治療を予定している部分の骨も、同じ患者様であっても、骨の薄い部分、弱い部分、柔らかい部分などがあり、インプラントが最も安定しやすい部分を調べてから、手術時の最大の安定と、術後の長期的な安定の両方のバランスが取れた部分に、インプラントの長さや、太さ、角度などを決定し、インプラントの手術を行います。

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mean値を確認しながら、骨の状態を調べ、把握します。

 

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最も骨の硬い部分を中心に安定しやすい場所にインプラントのシュミレーションをします。

また、この評価を経年的に評価し、レントゲンだけはわからない、骨密度の変化や、影響による、インプラントの調整を行うことで、たとえば、10年で骨の密度が20パーセント程度落ちた場合、インプラントの歯にかかる咬み合わせの力の負担も20パーセント程度調整するといった、インプラントのメンテナンスに応用しています。

CTについての詳しい情報はこちら

歯を抜けたままにしておいたときの歯の移動

虫歯や歯槽膿漏(歯周病)、歯の根の病気などで 歯を失った部分を放置しておくとかみ合う歯や隣の歯が移動してきます。

そのようなことを防いだり、奥歯でしっかり噛むためにも、インプラントが必要になる場合もあります。

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すべての歯がそろっていたとき

 

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奥歯がなくなってから、数年たった状態

レントゲン右側のいちばん奥の歯が歯列より下に下がってきています。

ねじ穴の見えたインプラントのやりかえ

インプラントの治療には、様々なやり方があり、インプラントをした部分に、セラミックの歯を被せ、天然の歯の差し歯と同じように、接着剤、セメントで、固定し、天然の歯のように見せる方法と、インプラントをした部分に、セラミックの歯を被せるために、スクリュー(ねじ)で固定する方法と、インプラントをした部分に、差し歯のような歯の形ではなく、入れ歯を固定するために、スクリュー(ねじ)で固定する方法のおおよそ3つのタイプのインプラント治療がありますが、場合によっては、ねじの部分が見えることによって、審美性が阻害されるため、北山吉川歯科クリニックでは、基本的に、ねじ穴の見えないインプラントの治療を行っております。

また、全体のかみ合わせ治療が必要な場合、インプラントをやりかえる必要が、ある場合は、インプラントの手術はせずに、被せるセラミックだけをやりかえて、きちんとした、咬み合わせや歯並びにします。

 

患者様が、審美性を気にされ、他の虫歯治療、根管治療と一緒にやりかえた治療

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術前(両側の奥歯のインプラントのねじ穴が見えています。)

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術後(他の虫歯治療、根管治療と一緒にやりかえました。)

全体の歯の咬耗、磨耗による咬み合わせ不全の改善と、前歯の歯の神経の保護のための治療

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術前(一番奥の、インプラントのねじ穴がみえていて、全体の歯の咬耗、磨耗が著しい)

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術後(咬み合わせの改善と、歯の咬耗に対する治療に伴って、ねじ穴の見えたインプラントをやり変えました。)

先天的歯牙欠損に対するインプラント治療(前歯のインプラント)

歯科治療には、虫歯や、歯槽膿漏に対する、生活習慣や加齢による疾患(病気)への治療やケアーのほかに、生まれつき、あるいは、遺伝的影響等による、先天的な疾患(病気)への治療やケアーを行うものがあります。


初診時(右上犬歯がありません)

初診時、側面観

初診時全体レントゲン

患部拡大レントゲン
(先天的永久歯欠損による乳歯の犬歯の破折脱落)

即時インプラント治療による欠損永久歯の回復

術後側面観

術後正面観

この患者様の場合の治療の選択肢としては、前歯(犬歯)のない部分へは、両側の歯を削ってブリッジにする治療か、デンタルインプラントによる回復か、一本入れ歯による回復かの3つの選択になりますが、トータル面から判断する、専門家からの優先治療は、

1、インプラントによる回復(両側が健全な歯のため)

2、ブリッジによる回復
(両側の歯が、すでに虫歯や、差し歯の場合に優先としてもいい)

3、1本入れ歯
(両側の歯の支えの負担や、虫歯リスクは回避できないこともある)

以上の理由で治療を選択しますが、現在、話題のips細胞の歯科臨床応用が現実化し、実現すれば、また、その時代には、治療方法や、治療選択が変化しますが、今、現在の歯科おける、再生治療としては、このような、インプラント治療も決して、評価の低いものではなく、患者様のQOL(クオリティーオブライフ 生活の質の向上)の面から考ええば、非常にありがたい現代治療といっても過言ではないといえます。