通常、抜歯した部分の顎の骨は、病巣や傷口が一旦治癒する際に、骨が再生しますが、その、再生治癒の過程で、骨があまり吸収せずに回復する場合と、骨が吸収したように痩せて、回復する場合があります。
多くの場合、抜歯のタイミングがよければ、前者のように、骨があまり吸収せずに回復させることができますが、抜歯の診断のタイミングをのがしたり、抜歯の方法の違いで、後者のように、骨が著しく吸収してしまい、その後の義歯の安定や、インプラント治療の適応に多くの弊害が出てしまうことがあります。
また、一旦、上記前者のような、適切な治療をしたのちも、きちんとした、安定した義歯や、インプラントからの噛む力や刺激がなければ、廃用性の萎縮が骨に起きて、経年的に、顎の骨が、退縮してしまうことがあります。
そのため、適切な診断に合致すれば、保存不可能な歯の抜歯と同時のインプラントは、非常にメリットが大きい治療になります。
他の歯科医からの紹介で、外れた差し歯の部分を、なるべく歯がない状態の期間がない状態でインプラントにしたいという希望の患者さんが来院されました。
2016.1.7 初診時
2016.1.7 初診時
2016.1.7 初診時
初診時、歯根の破折や、歯根に及ぶ虫歯があり、確かに、無理に差し歯にしても、予後があまりよくないと思われる点と、患者様が、どうしても、一旦歯を抜かずに、なるべく残してほしいという治療の選択しかできないということがない点から、予後のメリットデメリットも考え、インプラントによる治療選択が適切と判断し、治療をすることになりました。
2016.1.14 1回目治療
破折した、歯根を抜去
抜歯中の出血と骨のダメージを押せえると同時に、抜歯後の骨の吸収も抑えられるよう配慮し、同時にインプラント治療を行い
すぐに仮歯を装着し、ほぼ無出血に治療が完了。処置時間も、約30分程度。
術直後のレントゲン確認
2016.1.15 2回目 治療翌日の術後経過確認とレーザー照射
2016.2.19 3回目 セラミッククラウンの型どり
2016.2.19 3回目 セラミッククラウンの型どり
2016.2.22 4回目 セラミッククラウンの装着とかみ合わせチェック
2016.2.22 4回目 セラミッククラウンの装着とかみ合わせチェック
2016.6.30 5回目 定期健診時
インプラントの周りの骨と歯ぐき(歯周組織)が回復し、安定している。
このように、当院のインプラント治療の特徴としては、出血や腫れ、痛み、手術負担を最小限にし、かつ、より難しい技術が必要な、抜歯同時インプラント治療と、更に、その場での仮歯の装着で、治療時も、治療後も、より深い感が少なく、また周囲の方にもあまり気づかれずに、日常生活に戻ることができます。
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